毒ママを選んで生まれてきたらこうなった

生まれる前と胎内記憶のある毒母第3世代なつみ

過去は変えられるか

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私が結婚して1年くらいの頃。
県外の母から「兄嫁から、皆へのお祝返しが届いたので早く来て」と電話がありました。
慣れない新車で、慣れない道のりを2時間かけて実家へ。
私が着いた時には、宅配便は既に開いていて「ほらっ。こんなに」と嬉々として見せてくれました。
驚くことに本当に見せてくれただけでした。

兄嫁へのお祝は、母によって強制徴収されました。
親族皆が皆、喜んで差し出す様子でないことに立腹した母は
「兄の顔を立てることは私の顔を立てるのと同じ」
「今まで(あなた達に)してやったんだから、してくれて当然」等とキレ気味に主張。
その言い様が、喜んで差し出せない一番の原因だと思ってもいないのでしょう。
以前、【理解が追い付かず「あげなきゃだめですか?」と言って叱られた母の弟の嫁Ⅽさん】が、ここでも(ボソッと)声を上げてみたのですが無駄でした。
↓𠮟られたⅭさん

後に私が「強制するのはいかがなものか」と意見したところ
「もしⅭさんが出さないなら給料から抜いておく」と平然と答えました。
Ⅽさんの夫(母の弟)は私の父の元で働いており、母が給料を現金で手渡していたから可能でした。

宅配便には名前の付箋が貼られたギフトがたくさん入っています。
「で、私のは?」
「無い」
「?わざわざ呼んでおいて何それ。私だってお祝いしたよ」
「無いものは無い」
母は思いついたように言いました。
「アンタは【お金】じゃなくて【クダラナイ物】だったからじゃない?」

私のお祝いにミントンのカップを贈ってくれた人だったから、今度は私がお祝いにマイセンのカップを贈ったのでした。
好みがわからないのでシンプルで上質なものを選びました。
お互いに・・・って素敵、と思っての事だったのに。
尚且つ、マイセンがクダラナイ物?

呆然とする私に愉快そうに笑いながら
「結婚式の兄嫁さんの仕返しね」と。
「それにしてもアンタにだけ無いって、兄嫁さんってすごく意地が悪いね」と私に同情してくれました。

母の分とは別に、全く同じギフトが3個、付箋のない状態で積まれていました。
訊くと全て母のモノだと言いました。
母には同じものが4個?なぜ4つ入りのを1個じゃないのだろう?
私が「付箋がはがれたんじゃない?兄に聞いてみようか」というと
「余計な事しないで!無いと言ったら無い!だいたいアンタもⅭさんも出し渋るからよ」と母は猛烈に憤慨しました。
「クダラナイ物で、お金でなかったから怒ってたわ!だからアンタになんかにお返しをしてやらなくていい、と私が言ったんだから【無い】に決まってる」

わざわざ呼んでおきながら、【無い】のを知っていたのである。

私は今来た道をすぐに戻りました。
私があの時(兄の結婚式)、色紙に母の言葉を書いてしまったからいけなかった・・・とはいえ
あの時の仕返しをした兄嫁達・・・
私のお祝いに怒った兄嫁達・・・
あろうことか今回の仕返しを教唆した母・・・

「してやらなくていい」という底意地の悪い言葉が、兄達にも共感をもって受け入れられたことにショックでした。
悲しそうでみじめな私を見て、愉快そうに笑う母。
Ⅽさんを気遣ったこと、集金の前に単独でお祝の品を贈ってしまったことへの制裁だとやっと気づきました。

「してやらなくていい」とは・・ヒドイいいかた。
「してやる」は「してあげる」より傲慢で攻撃的な言葉ですよね。
「お返しの心配はしなくていいよ」ならわかるけど。
それにしても、勝手に別世帯まで自分の思い通りにするなんて。

帰りの車中で涙がボロボロ零れました。
その時、視界が滲んだと同時に妙な音がして急ブレーキを踏みました。
周りに何もなく、危うく自損事故を起こす寸前で正気に戻りました。

よいではないか、たかが和菓子1本くらい要らぬわ!
帰ってミントンを叩き割ってやる!

自宅に帰って実家に到着の電話を入れました。
その時、ショックのあまり事故に遭いかけたことを伝えると、電話の向こうの母は無言でした。
制裁がすぎたかなと反省してくれるかと思いきや。
その後も気に入らないと制裁が行われたのを考えると、あの時の無言は・・ほくそ笑んでいたのでしょう(兄の時も父の時もそうでしたから、私なら尚更のこと)
↓【無言】を勝手に自分の世界観で想像すると危険。サイコパスな母には良心がありませんから。 

お祝返しが有名な和菓子だということはすぐにわかりました。
親族に差し上げるとき、「都会の高級品だ」と偉そうにマウントをとりながら配っていたので母も知っているのかと思いきや、母は知りませんでした。
開けた母はがっかりし、「好きでない」と後日食べ残しをくれました。
食べかけや賞味期限切れを食べさせられるのは父と私くらいしかいませんからね。
その時の偽善と恩着せがましい言葉はこちら↓
兄嫁達に意地悪されてかわいそうだから、私のをあげるわ
母の脳に「かわいそう」は存在しませんから「捨てるくらいならアイツに食わそう」が正解です。(常に父には多用していました)
更にこう締めくくりました。
「これでもうお返しは貰ったものとしろ。意地汚く兄には言うな。でも私のをあげるんだから、この礼は私にしてくれたらいい

次々だまし取られる詐欺師にかかったような気分でした。

実に13年ぶりに、兄にちらっと問うてみたのです。
「あの時、私だけお返しが無かったよ」と。
13年前は気が付かなかった、というより母の言葉を鵜呑みにして、さらに母の言い付け通り私は、兄に言わなかったのでした。
「そんなはずはない」兄は完全否定しました。
心底ホッとしました。
兄たちの振る舞い(マメにギフトを用意する。ケチなことはしない)を考えると、兄の否定は信用でき、浮上するのは母の嘘。

ミントン
私に贈られたミントンは好みの花柄、好きな色でした。
兄嫁の親族が選んでくれたものです。
兄嫁たちが、重く割れやすいのにスーツケースで遠路はるばる運んでくれた日のことを思い出しました。
あの時の嬉しかった気持ち、彼女らの温かい気遣いを考えると、叩き割ることができませんでした。
しかし見るたび、一連の不可解な母の、親ともいえぬ仕打ちを思い出して使うことができませんでした。
ずっと押し入れにしまったままでしたが、2019年ようやく誤解が解けたことにより、箱から出すことができました。
このブログを最後に、一連の胸糞悪い思い出を塗り替えられそうです。
過去は変えられないというけれど、変わることもあるんですね。
自分の幸福を願ってくれた人たちに感謝し、気持ちよく使おうと思います。
決まっている未来は変えられるのか実験してみました。

dokuhahadai3sedai.hateblo.jp