誕生の記憶があります
もう少しお腹で居たいと思っていました。
外の世界は、母の愚痴まみれで不安だったからでしょうか。
ある日突然、美味しかった羊水が不味くなり、ものすごく苦しくなりました。
オレンジ色の世界が緑っぽい青汁みたいな世界になって、「早くここから出なきゃ」と誕生しました。
予定日を過ぎて心配だったからではなく、早く自分が楽になりたかったから、陣痛促進剤を使ったようでした。
ところが、思ったより母自身も苦しかったと。
胎児は苦しいと、中でウンチしちゃうらしい。
それが緑色らしい。
オムツ交換の時もよく覚えてるよ。
面倒臭そうにオムツをひっぺがしたこと、乱暴に足首掴んだこと、持ち上げた足を邪険に手放して、かかとが硬い床にストンと落ちて痛かったこと。
なにか、わるいことした？って聞きたかったよ。
それ以来、オムツ交換の時は、気を遣いました。
足を持ち上げられた時は、不意に離されても大丈夫なように腹筋に力入れてたり。
この人、私のことすきなのかなあと疑念を持ったのはこの頃からです。
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