毒ママを選んで生まれてきたらこうなった

生まれる前と胎内記憶のある毒母第3世代なつみ

音魂・あの世から贈り物・父は目と口しかなかった


父が亡くなってすぐ、泣き暮らしていた頃に見た夢。
白っぽい所でぼんやり佇んでいたら、父の目と口だけが風に乗ってやって来た。
顔の輪郭はないけれど、目と口のレイアウトは生前と同じだった。 
父が「これ、やる(あげる)」とだけ言うと、これまた風に乗って何やら目の前に運ばれた。
風が向こうへ吹いた途端、父は消えた。
踵を返したって感じ。足ないけど。
もちろん後ろ姿も見えない。
ギフトは30cmほどの立方体で、白っぽい箱に白っぽいリボンがかかっている。
白いのか?光ってるのか?光を反射した艶なのか?と考えていたら、リボンがするりとひとりでにほどけて箱がゆっくり開いた。
中から粒子が線香の煙の様にすーっと舞い上がり、頭上で次々と音符になって瞬いた。
白夜の星空が見えたとしたら、こんな感じかもしれない。
最後の音符が揃ったら、全てが一挙に脳内に流れ込んで美しい曲になった。
千の風になって』
自発的に聴いたことがなかったので知らない歌詞もあったが、不思議なことに脳内では補完されていた。
父の世界では、こんなにも美しい色彩で音が存在するのかもしれない。
音楽を耳ではなく目で聴いた、そんな夢だった。
その後、父の墓を建てないと決定したのだが。
父は「まずい。曲と合わねえ」と思ったのか、娘が相変わらず悲しみに暮れていたからか、再び同じ夢を見ることに。
ただし別の曲だったけども。
前回同様、風になった父からのギフトはひとりでにゆっくり開いた。
星のように瞬いた音符は儚く消えると同時に、私の脳内で奏でられた。
二度目も父の口からは「これ、やる」しか出なかった。
もっと話したかったのに。
死者はあまり話せないのかもしれない。
だからこそ歌に託したのかな、とYouTubeで記憶を辿りつつ探したら。
『出航ーさすらいー(寺尾聰)』だった。
海好きの父が、ひとつ また ひとつ 港を出て行く出航と今生の別れをリンクさせていて、はまりすぎて今度は涙が止まらなくなった。
千の風になって』では「泣かないで下さい」だったのに、なんてこった。
夢で風になりきってた父が、選曲したのはどちらも『風』がキーワード。
なんと辻褄の合う夢だろう。
そして震えるのは、どちらも父視点の歌ってところ。
私が考えもしない事を脳がやったのか、それとも本当に父がメッセージを託してくれたのか。
夢の意味がわかれば防げた未来かも知れない

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弟とリンクした不思議な父の夢。

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父がまだ元気だった頃、父の亡両親が訴える夢。
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↓そうだ、思い出に逢いに行こう